----------- * -----------

無教養音楽批評

* クラシック編その5 *

----------- * -----------

* Musica en Tiempos de Velasquez, (Jose Miguel Moreno, Ensamble La Roamnesca, Glossa GCD 920201)
    Glossaレーベルのサンプラーに入っていた「Anonimo(無題)」という曲がとってもナイスだったので、多分これに入ってるんだろうと思って買ったら間違っていたってやつ。これ自体もなかなか優れた演奏なんでしょうけど、録音が遠く、残響が多すぎてどうもイマイチ。でも、光と緑あふれる昼下がりの中庭で演奏されているような、みずみずしさを感じます。



* Musica en Tiempos de Goya, (Marta Almajano, La Real Camera, Glossa GCD 920203)
    上記で間違って買ってしまったので、Glossa本社に問い合わせのメールを出して、確認してもらい、このCDがそれだと確認したあと探し回って購入したやつがこれ。んーっもう素晴らしい! 勢いのある分厚い演奏。張りのある歌声、楽曲も快いものばかり。つい、口ずさんでしまいます。

    このGlossaのシリーズはBoxに入っていて立派なブックレットがついています。この意匠がまた綺麗。つよくお勧めできます。



*小松 亮太, Verano Porteno (ブエノス・アイレスの夏), (SONY SRCR 2250)
    ピアソラのタンゴがとってもナイスだったのですが、ピアソラ自身が既に亡くなっているので、オーディオ的に好ましい新しい録音のものを探すとなると誰かほかの人が演奏しているものになってしまいます。そこで評判も高い小松亮太の演奏。ソニーの録音のせいか、優等生的バランスとカッチリした録音。これはこれでよいと思います。演奏も危なげないんですけど、やっぱりピアソラ本人の「ちょっと危ない」ゾクッとした感じがありません。まあ、そりゃそうだろうな。

    そうそう、どこかのテレビ局がドラマの主題曲に使ってた曲が含まれてます。あのドラマでは何かというとタンゴがやたら大きな音量で掛かるので、そのうち閉口してしまいました。ストーリーの良し悪しは分かりませんが、あれでは、迫力不足を楽曲でごまかそうとしているのだと思われても仕方が無いでしょう。



* P. I. Tchaikovsky, Symphony no. 4, 5, 6, (Herbert von Karajan, BPO, Grammophon 453 088-2).
    チャイコフスキがいけるようになったので、手っ取り早く交響曲のおいしいところを手に入れたくて買った ちょっと録音の古い二枚組み。買って気がついたのですが、交響曲5番は、アリナミン EXのCMで使われている曲です。勢いと力があります。交響曲4番はちょっと金管がうっとうしいです。

    交響曲6番はいわゆる「悲愴」なんですけど、あまり「悲愴」ではありません。叙情的な部分と激情的な部分がない交ぜになった第一楽章、イケイケどんどんの第三楽章、そしてハラハラと終わっていく第四楽章という感じで、印象的には比較的明るめ。いわれているほど悲惨に聞こえないのは、私に人生経験が足りないせいだろうか。



* 長谷川 陽子, Norwegian Wood, (Bruce Stark, Christopher Hardy, JVC VICC 60110)
    オーディオサークル Faradayの試聴用に誰かが持ってきていたのを聞いて、自分でも買ったもの。オーディオ的にみればパーカッションの高域と低域のエネルギーが結構すごいので、そのレスポンスを確認するのに使えそう。録音はひたすらクリア。ジャケットの写真のとおり 森の空気が伝わってきそうです。演奏はパワフル。クラシックの人がBGM用に適当にポピュラーをやっているのだと思って買うと意表を突かれるかも。



* Felix Mendelssohn, Symphony no. 1, 5, (Vladimir Ashkenazy, Deutshes Symphony Orchesta, DECCA 444 428-2)
    メンデルスゾーンは、当たりが多かったので、交響曲のうち持っていない1番と5番がカップリングされているものを探して購入。なかなかこの組み合わせのディスクが無かった理由は聞いて直に判明。この二つは凡作なんですなぁ。

    交響曲1番は「真夏の夜の夢」を持っているひとには強いて必要なし。主題がほとんど同一で、展開の華やかさでは「真夏の夜の夢 序曲」の方が優れている。交響曲5番「宗教改革」は、今のところ印象に残らない。「イタリア」や「スコットランド」はそのままのビジョンとして伝わってきたのに、こちらからは何の映像も見えない。



*Sergei Rachmaninov, Sonata for Chello & Piano etc., (Lynn Harrell, Vladimir Ashkenazy, DECCA 414 340-2)
    ラフマニノフがいけるようになったのと、小平市のルネ小平ミニコンサートで演奏されたラフマニノフのチェロソナタが良かったので、探して購入。絶品。名作。強くおすすめ。

    ラフマニノフは、ちゃんとしたチェロ向けの曲としては1曲しか作曲しておらず、あとは小品ばかり。彼がチェロ向けに作曲した曲は、このディスクに全部収まっているのだと。それでもなんとも品の良いロマンティックな曲が詰まっている。とくにチェロソナタの第三楽章など、とうの昔に消えてなくなった私の生まれ故郷の春の野原の情景が浮かんでくるようで、懐かしさでいっぱいになります。現在の私の愛聴盤で旅行にも持っていって聞いています。いまのところ聞き飽きません。



----------- * -----------

to Critique 白田 秀彰 (Shirata Hideaki)
法政大学 社会学部 助教授
(Assistant Professor of Hosei Univ. Faculty of Social Sciences)
法政大学 多摩キャンパス 社会学部棟 917号室 (内線 2450)
e-mail: shirata1992@mercury.ne.jp