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Headphone-Amplifier: Pocket Amp

AKG-K401 and Headphone Amp

「工作室」の最初のページで紹介していた「私の人生2台目の自作アンプ」の後継機。人生二台目のアンプは、私の友人にして生徒である石井君のところに半永久貸与という形でドナドナしていきました。後継機は、毎度のことですけど芦澤さんに回路図を書いてもらいました。回路図はこのページの下に。最初のプランではAC電源を使用するはずでしたが、やっぱり使い勝手を優先して乾電池にしました。石はBurr Brown社のOPA134を二つ使う予定でしたが、若松に在庫がなかったので仕方なく二回路型のOPA2134にしました。

ついでにそれまでつかっていたヘッドホンAKG-K200MkIIもゼミの備品としてドナドナしていきました。K200MkIIのイヤーパッドがどうも日本の風土に合わないのか、夏場にべたべたするようになったので、買い換えたかったんですね。そこで購入したのはやっぱりAKGのK401。ナイロンジャージの大型イヤーパッドですから、絶対にべたべたにならないわけです。装着感もナイス。世間的にはゼンハイザーの高級価格帯のヘッドホンの評価が高いわけですけど、ちょっと高価すぎますね。あと、ゼンハイザーはデザインがどうも大袈裟なのがねぇ。

AKG K-401 標準小売価格 ¥2?,000、周波数特性 16Hz-28kHz、感度 1mW時 94dB、許容入力 200mW、インピーダンス 120Ω、プラグ φ3.5mm/φ6.3mm、ケーブル 3m、重量 230g

前のページの「ムサビーアンプ」を作ってから小型アンプづいた私は、今回のヘッドホンアンプもまた「できる限り小さく組む」という方針にしました。小型自作ヘッドホンアンプ界(ってえらく狭い世界だな)では定番といえるChu Moy Ampをコンストラクションで越えないとねぇ。と思ってました。

部屋とお金さえあればデカイアンプをドーンと作りたいという思いも強くあるのですが、日本の住宅事情ではどうしても根付(ねつけ)的シュミにならざるえない悲しさを感じますねぇ。

内部構造

それで、できあがったのがこれ。10月の日曜日に一日で組み上げました。ケースのサイズを決定したのは006P電池二本分のおおきさ。OpAmpを駆動するためには、+/− 二電源が必要なわけですが、電池の直列ではGNDに対して + しかとれません。電池二本を並列にすると二電源が取れるのですが、電池の減り方が二本の電池で同一にならないため、+と−のアンバランスが心配されるわけです。とくに出力側にコンデンサを持たないアンプでは出力側に直流成分が出てしまう懸念があります。

ところがChu Moy Ampの回路図には電池二本を堂々とつかった電源の例が掲載されています。乾電池駆動アンプの便利さを優先したかった私は、芦澤さんに相談したところ、「OPA134では、電源側のアンバランスを除去する能力が高いので、問題ない」とのこと。安心して、バッテリー駆動を選びました。

Construction of Headphone Amp
OPA134が入手できず、OPA2134になってしまったのですが、結果的にはこれが功を奏しました。写真でごらんになればわかるとおり、最短距離の配線を優先するならば、OpAmpを2基収める空間はありません。コンストラクション上の工夫点は、芦澤メソッドに従いましてフィードバック抵抗をOpAmpの足に直付け。帰還回路は5mmくらいですか。入力コンデンサはできる限り小型のフィルムコンということで、シーメンスの積層フィルムコンにしました。これを基盤に載せると高さが高すぎて蓋がしまらなくなるので、基盤を切り抜いて設置してあります。ボリュームも同様。

ちょっとポカがありまして、増幅率が不足しております。フィードバック抵抗をもうすこし大きい値にするか、出力側抵抗を小さい値にするなどしないとK401ではボリュームを開けきる場面がたびたびありました。とくにクラシック。まあ、音質的にはボリュームスルーのほうがいいのかもしれないけど。これは前につかっていたK200MkIIの能率とインピーダンスが120dB/mW・100Ωであったのに対して、K401のそれらが94dB/mW・120Ωであることが理由。大幅に音量が減少することを忘れていました。

とはいえ、いまさらビシェイ抵抗を買って付け直すのは面倒なので現状のままで使用しています。回路図では入力コンデンサはニッセイのフィルムコンということになってます。こちらも入手済みですが、シーメンスの積層フィルムコンよりも大きいので、同じサイズのケースには収まらないと思います。

Schema

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