Study Room
Hideaki's Home

Study Room

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Bookshelf 「Listening Room '99」にて「研究室の様子なども紹介しましょう」と書いたのでここで紹介。オーディオの観点から私の研究室を取り上げるので、私の研究室が「遊び部屋」のように見えるかもしれませんね。在室中に音は出していますが、仕事はちゃんとしてますよ。

さて、左の写真は西側に設置された本棚の一部を撮影したものです。西側の壁一面がスチール製の本棚になっていまして、そのなかの中央部分にオーディオセットなどが置かれています。まだ研究室をもらって一年目なので本があまり入っていませんね。それでも、現在すんでいる部屋に2年前に引越ししたときに空っぽだった本棚がすでにいっぱいであることを考えると、この研究室の本棚がいっぱいになるまでの時間は3年くらいだと思われます。

現在のシステム Amp: Musical Fidelity A-1改 / CDP: Marantz CD-46改

まず、中央部分に設置されたコンポについて。左側に設置されているアンプがMusical Fidelity A-1です。これは、秋葉原の中古屋でほとんどジャンクとして売られていたものを購入したもの。値段はたしか2万円ちょっと。このアンプについては、こちらを参照してください。

Component
右側に設置されているCDPがMarantz CD-46です。これは、新宿のヨドバシカメラでは7000円程度で売られていた最低価格帯のものです。素直な内部構造になっているので、Faradayでは改造用のベースとして広く使われています。ただ、もう製造中止になっているようなので、お店で見かけることはほとんどなくなりました。

改造のポイントは、出力用OpAmpを交換してその周辺の部品、とくにコンデンサとフィードバック抵抗を良いものに交換することが基本となります。私はお大尽なことにヴィシェイを奢りました。あとは、電源整流用ダイオードを富士電器製のショットキーバリアに変更したり、ピックアップ部のレンズ周辺部およびまわりの部品をつや消し黒のアクリル塗料で塗ったり、電源トランスを追加したりなどしました。この手の改造は、良く分かっている人の指導のもとに行わないとCDP自体を壊してしまいます私も、じっさい一台おしゃかにしてしまいました。とほほ...

インターコネクト・ケーブルは、オヤイデで購入したフジクラ電線の細目の2芯シールドケーブル。/m で300円くらいのものだったと思います。シールドのアースはアンプ側で取るように作りました。写真では長さ30cm程度で作ってかなり余っていますが、現在では15cmに詰めてしまいました。ノン・シールド単線のケーブルと比較してみましたが、まわりが磁性体である鉄の本棚なので、この環境ではシールドありのほうが良好でした。

Speaker: 自作品 AUDAX HM100C0 / Fostex FT27D

スピーカーについては、いろいろとありました。まず、Faradayでの私の師匠である芦沢さんからダイトーの10cmフルレンジがついたスピーカーを譲ってもらって聴いていたのです。バランス良く鳴っていましたが、さすがに高い方も低い方も力不足で、だんだんと満足できなくなってしまいました。

そんな不満を感じていた秋の日。クラフトオーディオフェアに出かけたところ、そこの「即売会」で某スピーカーユニット屋さんに目がいきました。そこではAUDAXの8cmフルレンジが目玉商品として売られていたのです。私は「10cmくらいのフルレンジの出物はないですか?」と尋ねたところ、「いいのがあるよぉ! これだぁ!」といってみせられたのがAUDAX HM100C0。ダイカストフレームの重量感ある姿にクラッときてしまいました。

「フルレンジをくれ」といって出てきたのですから、私はこれがてっきりフルレンジだと思い込んで買ってきたのですが、ダイトーのユニットと交換して聴いてみるとぜんぜん高域がたりません。「やられたか?」と思いつつインターネットでAUDAXユニットのスペック表を取り寄せてみると、ガーン!!! はっきり「ミッドバス」と書いてあります。すなわち、中低域を担当するユニットだったのですね。

もはや、お金を無駄遣いできない私は困りました。で、芦沢師匠に「どうしたもんだろうか」と質問したところ、「まあ、FostexのFT27Dあたりが良いんじゃないの」というお返事をいただく一方、「これ、あげるから、つなぎに使いなよ」と芦沢さんの実験に使われた中古のFostex FE-83と黒い箱をいただきました。このため、ここの写真では、高域側をFE-83が担当している状態になっています。ネットワークは、板切れの上にごくシンプルに組んであります。クロス・オーヴァーは3KHz。

Speaker
Network FE-83は、人間の声を自然に聞かせるという点では出色のユニットなんだそうですが、いかんせん、ツイータの代わりとしてはやはり苦しい。シンバルや弦の高い方の繊細さに欠けます。というか荒れているように聞こえました。そこでツィータ探し。中品や廃品まで視野に入れて検討しました。候補としては台湾の力元 D2801XLFocal TW90TDx、AUDAX AW025M1、DTI01なども上がったのですが、結構高価だったり、海外から輸入しなくてはならなかったりで断念。音質もそこそこで国内で安価かつ容易に手に入るFostex FT27Dに決めました。現在では、上の黒い箱にはFT27Dがついております。

10cmフルレンジ一発から比較しますと段違いにレンジが広く、低域も張りがあり十分。FT27Dも綺麗に鳴ってくれています。不満な点はありません。

机周りの様子

Study Desk 研究用の机。机の上には松下製の液晶ディスプレイが置かれています。黒いノート・パソコンは、Ariesです。Ariesについては、こちらをご覧ください。椅子と机の間にチョロっと見えているのが、研究室で稼働中のサーバ Orionです。あまり評判のよくないOS、Windows NTで走らせていますが、いまのところ大きなトラブルはありません。まあ、ときどき再起動させてメモリを綺麗にしているから、落ちたりしないんだろうとは思いますが。

そうそう、Orionでは、来年度から履修登録や提出レポート受理を自動的におこなうWebサービスを提供するべく、PerlによるCGIスクリプトを作成中です。すくなくとも私の講義を選択してくださる学生のみなさんの名前を自動的に取得できるだけでもありがたいです。読み方が分からない名前や、かな漢字変換でなかなか出てこない氏名が多いのが、いつも悩みの種だったので。

普通の文科系の研究室にはまずないだろうと思われるのがこの「作業机」です。机の上には、半田鏝、ドライバ、レンチ、テスタなどの基本工具が並んでいます。無水アルコールやWD-40なども見えますね。

もともとは、Orionがトラブルにあった時になんとか自力で修理するために準備したものでした。じっさい大学院時代には、トラブルに陥った初代Leoを復旧するために、ドライバで蓋を開け、半田鏝で配線を修理し、掃除機でたまりに溜まった埃を吸い取るといった力仕事をたびたびしたものです。

ところがOrionは、初代Leoのように出自の怪しい部品を集めたいかがわしいマシンではなく、安定と純正を旨として組んだために、いまのところノートラブル。作業机は、もっぱらオーディオ機器の改造やらケーブル作成のために使っています。

Work Desk
View from Window 私の研究室の窓から見える風景。この写真では生い茂る森しか見えませんね。実際には遥か遠くまで視界がひらけていて、横浜まで見えているのだそうです。雄大すぎます。

春には柔らかい緑色や桃色の若芽吹きが、森を埋めていく様子を楽しむことができました。雨の日には雲が窓の下を通りすぎていきます。秋には、トラクターがゆっくり往復するたび黄金色から土の色に変わっていく畑の様子を遠くから楽しむことができました。そして、初冬のいまごろは黄色く色づいた木の葉が、静かに沈むように舞い下りているのだと思います。

油絵: 自作

夏に気分転換に描いた油絵。東側の壁にかかっています。風水をかなり意識した画題のつもり。描かれているような場所にいったことは当然ありませんでして、私の頭の中にある場所ということになります。してみると私の頭の中は人気がなく静かで整然としているようです。まあ、下手ゆえにあまり複雑なものを描けなかったことも大きいでしょうが。

Drawing 油絵は、高校時代の美術の時間にやったきりでした。たしかそのとき2号くらいの小さな白い巻き貝の絵を描いたのでした。

それいらい油絵セットは実家に置きっぱなしだったのですが、奥さんがそういうことをちょっとやりたがったので、実家から送ってもらったわけです。10年ぶりくらいにセットの蓋を開けてみた時には心配していたのですが、筆も大丈夫でしたし、絵の具もペイント・オイルも筆洗油も揮発しておらず使えました。よかったよかった。

近所の画材屋さんで8号のキャンバスと白と緑の絵の具を購入。夏休みの間にぼちぼち描きすすめました。絵を描くのは好きですので、よい気分転換になりました。次は西側の壁に掛ける「黄色い花」の絵、南西の裏鬼門に掛ける「森林の絵」、南側の壁に掛ける「赤い薔薇」の絵のいずれかにしようと思ってます。

あまり有名でない人の絵や名画の複製画でも2万円くらいするわけですが、自分が描けば1万円未満で「ここにこういう絵が欲しいな」と思った通りの絵が手に入りますよ。


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